[活躍する南山生]日本とペルーの架け橋となりペルー政府より叙勲。
国際地域文化研究科 国際地域文化専攻博士前期課程 2年
野内セサル良郎さん (2019年8月取材)
日本マチュピチュ協会会長を務める、本学国際地域文化研究科国際地域文化専攻2年野内セサル良郎さんが、日本とペルーの友好関係強化とペルー文化の普及に貢献したとして、2019年6月24日ペルー政府から功労勲章を受章しました。
野内さんは16歳の時に出稼ぎのためペルーから来日。工場勤務をしながら日本語を習得し、定時制高校を経て大学を卒業。その後、名古屋国際センターの講師や東海三県の学校などでペルーの文化を伝える活動を続けてきました。そして、ペルー日本人移民の理解を深めるカリュキュラムがあること、また自身がカトリック信者であることから、カトリック系ミッションスクールである本学を選んだと言います。
経済的理由により就学困難な状況にあるペルーの多くの子どもたちと昔の自分が重なり、「子どもたちに夢を持つこと、諦めない心を伝えたい」「祖父が創ったマチュピチュ村に貢献したい」との強い思いから、日本マチュピチュ協会を設立しました。協会では、講演やイベントなどをとおしてペルーの文化やペルー日本人移民の歴史と祖父である野内与吉氏の歴史を伝える活動や、日系人の為のESD(接続可能な開発のための教育)を視野に入れた活動、マチュピチュ村をはじめとしたペルーの子供達への学用品等の支援を行っています。
野内さんは、今後について「これからも引き続き、講演やイベント活動を通じてマチュピチュ村への観光促進、保全へとつなげ、ペルー日本人移民の歴史を語り継ぎたいです。さらに子どもたちへの教育支援に加え、障がいを持つ子どもたちへの支援と学校も創りたいと考えています。そして、祖父とペルー日本人移民の歴史を日本だけでなく世界中で発表し、私にこの素晴らしい人生を与えてくれたペルーと日本に恩返しをしたいと思います。」と話してくれました。
写真提供:一般社団法人 野内与吉資料館