世界中の人や文化に触れたいと留学を決意。日本の文化や言葉を積極的に学び、将来の夢に向かって邁進中!
総合政策学部 総合政策学科 4年
CASTANEDA KATO Eimy Sofiaさん(2021年12月取材)
2017年9月、南山大学での留学生活をスタートさせたエイミさん。
メキシコ出身の彼女は日本人の母親からの影響もあり、小さい頃から日本の文化に興味を持っていたそうです。
今回はそんなエイミさんに、留学のきっかけや日本での生活、さらには今後の夢や目標についてお話を伺いました。
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―まずは、なぜ日本の大学に進学しようと思ったのか教えてください。
母が日本人ということもあって、私にとって日本は身近な存在でした。母が作るお弁当には、日本とメキシコ、両方の料理が入っていましたし、3~4年に1度は千葉県に住む祖父母の家に遊びに行き、テーマパークや観光地に連れて行ってもらったりもしました。
小学校から高校までの12年間は二文化学校(日本コースとメキシココースが併設されている国際校)に通い、日本語や日本文化を学んでいたのですが、次第に「日本についてもっと深く知りたい!」という気持ちが芽生えてきました。けれどメキシコと日本は飛行機で13時間かかるほど距離が離れているので、頻繁に日本に来ることは難しくて…。そこで日本に留学して、直接文化を体験したり、日本語を学んだりしようと決意しました。
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高校ではメキシカンダンス部に
―お母さんの影響は大きかったですか?
そうですね。日本のことだけでなく、様々な部分で影響を受けています。母は昔JICAで働いていたのですが、その時のことをよく話してくれていたんですね。その経験があったから、私もいろいろな国の文化に興味を持ったり、国際的な組織で働きたいと考えたりするようになったんだと思います。
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お母さんからたくさん影響を受けたというエイミさん
―進学が決まったのはいつ頃ですか?
2017年の3月、日本に来る半年前です。南山大学については、日本人の先生が教えてくれました。自分でも調べてみて、「この大学に行きたい!」と強く思っていたので、合格できた時はすごくうれしかったです。ちょうど私の誕生日(3月9日)に合格通知が届き、忘れられない思い出になりました。
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高校最後の日(右から2人目がエイミさん)
―南山大学を選んだ理由を教えてください。
理由は大きく分けて2つあります。
1つは、総合政策学部に魅力を感じたことです。私は国際政策に興味があって、留学を決める前はメキシコの大学に進学することも考えていました。そんな時に、南山大学に国際政策・公共政策・環境政策を包括的に学べる“総合政策学部”があると知って、「ぜひそこで学びたい!」と思ったんです。
もう1つの理由は、南山大学が国際的な大学だという点。新しい文化を学び、世界中の人々と出会うことに興味があったので、「南山大学なら私が求めている経験ができる!」と感じました。先輩から「南山大学は毎年何百人もの交換留学生を受け入れていて、世界中から留学生が来ているよ」と教えてもらえたのも大きかったですね。
―留学に向けて、どのような準備をしましたか?
日本の伝統と食文化について、母や日本人の友人に教えてもらいました。家にあがる時は靴を脱ぐ、贈り物は両手で丁寧に受け取る…などですね。驚くことも多かったのですが、留学前に少しでも慣れておきたいと思い、メキシコにいる時から意識的に取り入れるようにしました。
あとは料理と洗濯、掃除ですね。一人暮らし自体が初めてだったので困らないように、身の回りの基本的なことを母から習いました。
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高校在学中に友人と着物を着た際に
―南山大学での学生生活についても教えてください。日本に来る前に考えていたように、いろいろな国の人と交流できていますか?
はい!アメリカやヨーロッパ、アジアをはじめ、いろいろな地域や国の留学生と友人になれました。一緒に食事をしたり、ボウリングやカラオケで遊んだりしています。
日本人の学生と交流することも多いです。メキシコの文化に興味を持ってくれる人もたくさんいて、「歓迎してくれているんだな」とうれしくなりますね。スペイン・ラテンアメリカ学科の友人とスペイン語で会話をすることもあって。母国語で話せる時間があるのは、ありがたいなとも思います。
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2017年のウエルカムパーティの様子
―日本語での会話はどうですか?
日本に来たばかりの頃はあまり上手に話せなかったのですが、今はだいぶ上達できたなと思います。1年半くらいの間は日本語の授業があって、先生がとても親身に教えてくれたんです。おかげで、今では授業やテスト、レポートはもちろん、ディベートもできるようになりました!初めてディベートに参加した時は「死刑」がテーマだったので、日本の死刑制度を調べるところからスタートして…日本語で自分の意見を伝えるのは難しかったのですが、とてもいい経験になりました。正直、緊張しすぎてほとんど記憶は残っていないです(笑)。
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グリーンエリアでインドネシア出身の友人と
―現在、大学ではどのようなことを学んでいますか?
社会で発生する様々な問題を分析し、その解決法を考えるため、国際政策、公共政策、環境政策について学んでいます。その中でも、特に興味があるのが国際政策。具体的には、紛争や飢餓といった国際的な問題です。南山大学にはいろいろな国の先生がいて、それぞれの国の文化や背景について教えてもらえるので、視野が広がり勉強になっていますね。
最近は「アイキャン※」という非営利団体でのインターンシップも行っています。将来、女性や子どもを守る国際的な機関で働きたいと思っているので、街頭募金やフェアトレードショップの運営に参加しながら、少しずつ学んでいるところです。
―積極的に将来のために動いているんですね。最後に、大学卒業後のビジョンについて教えてください。
まずはヨーロッパの大学院に進学して、国際政策についてより深く学んでいくつもりです。その後は、ユニセフやUNウィメンといった国際機関で仕事をするのが目標。一人ひとりの背景を常に考慮し、客観的な意見を形成することで、できるだけ多くの人を助けていきたいと思っています。そうやって少しずつ経験を積んで、いつかは自分で非政府組織を立ち上げることができたら最高ですね。
※貧困・紛争・災害による影響を受けた子供の能力向上や地域の環境改善に取り組む、国際協力NGO。